好きなもの
認知症介護という危機に直面して、やむを得ず母の日常生活を見直してみると、今までそれこそ日常生活に埋もれて気付かなかったことが、少し見えてくる。その中で、母が好きだったこと、大事にしていたことを、認知症だからできなくても仕様がないと放置しないで、少しは大事にしていこう、せめて心がけだけでもそうしようという気持ちになってきた。そう思えたのは、母が少し落ち着いてきたからかもしれない。
狭い庭がそれなりにきちんとしていたのは母が毎日少しずつ手入れをしていたからだ。それがある時期から荒れ放題になり、放置された。少しずつでももとに戻してみよう、という気分になってきた。
最近母とやったこと、園芸店に行った、花を買った、土や肥料を買った。他に母と一緒に、あるいは母のためにやったことは、毛糸を買った、編み物をした、ノートに色鉛筆で線を書いた、色を塗った。母は洋服のコーディネートが好きだったから。雰囲気としては悪くない。

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